五十の手習い

福島に来るまでは、ちゃんとした日本の大企業・組織で働いたことがほとんどなかった。長かったのは外資系だが、日本企業でもベンチャーみたいなところばかり。上司は外国人のほうが多かったし、最後の職場は同僚も半分近く外国人だった。いわゆるメインストリームとは縁遠い職業生活二十数年。それがいきなり地方の町役場である。行政ならではのプロトコルに(予期はしてたが)「へええ」と思う場面はまだまだ多い。が、それ以前に、自分の「日本社会における常識のなさ」に自分で苦笑いすることがある。

先日は、たまたま「お客様にお茶を出す」という仕事を仰せつかった。20年前なら若気の至りで「それは私の仕事ではありません」くらい言ったかもしれないが、半分リタイヤしたような今の身分でそれはあり得ない。なにより、小さな組織ではだれでもなんでもやるのが当たり前なんで、気持ちよくお引き受けした。が、お盆にお茶椀3つのせて部屋に入ったとたん、「正しい出し方」を知らないことに気づいた… 外資やベンチャーのせいにするのは言い訳なのだが、自分でやる必要がなかったモノゴトは、たとえ50歳でも知らないものは知らない。おそまきながらネットで調べて次回に備えた次第である(二度と頼まれないかもしれないが)。

50のオジサンが慣れない手つきでお茶を出したらむしろカワイイかもしれないが、これがオバサンとなるとそんなことも知らないのは許されない(ような気がする)のが地方社会…いや、それが私の知らなかった日本の組織・社会なのかもね。こんなことも「地方移住に必要な予備知識」の一端かと、あえて恥をさらしてみましたm(__)m

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遊歩道事情

DSC_1517現在のマイタウン二本松には、遊歩道がいくつかあるので、天気のいい休日は普段の運動不足解消がてら歩きにでかける。

今日のコースは片道4キロ、40分少々で、見晴らしの良いコーヒー屋さん(カフェではない)に到着する。スタバとは違うコーヒーらしいコーヒーをいただきながら、お城山の天守閣なんかを眺めてしばし休憩。そしてまたプラプラと、もと来た道を帰る。

この遊歩道、ちゃんとサイクリング道とウォーキング道と分かれているが、自転車にはお目にかかったことがない。ごくたまにすれ違う人はたいてい、アップダウンの少ないサイクリング道のほうを歩いている(ちなみに東京23区で遊歩道といえば、たいていフタした川の上なので平坦だが、こちらの遊歩道は丘歩きである)。これだって維持管理にはけっこうお金がかかってるはずだ。今日初めて途中の公衆トイレに入ってみたら、これが思いのほかキレイであった(ちゃんとトイレットペーパーもあった)。二本松市の住民税はなんだか高いような気がするが、人口一人あたりの公園面積や遊歩道の距離とか考えると仕方ないかしらんw (写真はコーヒー屋さんからの眺め)

おいしいパンを求めて

久しぶりに予定のない土曜日だったので、郡山へパンの買い出し。(こちらのパン屋やカフェは、けっこう日曜休みのところが多い。ちなみにヨガスタジオも日曜休みでおどろいた記憶がある。)朝食用のパンは切らすことができない。別にベニマル(※)の塩パンでもいいのだが、たまにはオーガニックのこだわりパンが入手したくて郡山まで行く。いつもの2軒をはしごすると、こんなに買ってどうするという量になってしまうが、冷凍庫というものは偉大である。その後は近くの産直で買い物、そして住宅街の中にある天然温泉へ。東京でいうスーパー銭湯みたいなものだが、38度とぬるめながらちゃんと温泉が湧いている。なかなかナイスな露天風呂もあって、パン屋→産直→温泉は郡山のお気に入り定番コース。

(※)イトーヨーカドーがこちらではヨークベニマル(略称ベニマル)。いまだについヨーカドーと言ってしまうが、いつか自然にベニマルと言えるようになるだろうか

バラ・バラ・バラ

早いなあ、今日で10月も終わり。本格引越しから1か月。そして今日、私の仕事もちょっとした区切り。来月からは若干身分が変わって課を異動する。でもミッションは変わらず。日々の業務もほぼ同じ。席も2階から1階に移るだけ。なのに、花束なんかもらってしまった。両手いっぱいのバラなんて最後にもらったのいつだろう??どんな理由でも花をもらうってうれしいものだ。DSC_1512

帰ると郵便受けに税務署からの通知。品川→二本松、こういう情報の共有は間違いなく迅速になされるのね。そしておひとりさまの金曜夜は、「ちょっと贅沢なビール」で自分にプチご褒美。以前は、ビール1缶ケーキ1切れレジに持っていくのはなんとなく気が引けて、要りもしないのに必ず2つずつ買っていたが、最近はもう気にならない。年齢とともにまたひとつ、進化の階段を上ったようである。

おいしいトムカーガイが食べたい…

「地方」と一口にいっても、そのイナカ度合はさまざまである。福島県も広いが、新幹線が通るいわゆる中通り地方は、どこも「ちょいイナカ」くらいだろうか。成城石井や明治屋はないが、ふつうのスーパーはふつうにあるので、生活に不便ということはまったくない。

が、レストランシーンとなるとやはり首都圏との差は歴然としている。人口が少ないところでは、どうしてもニッチは狙えない。基本的に老若男女万人に受け入れられる無難な(=食べなれた)ものしか出せないのだろう。10580242_10206246065859786_3748270553560002123_nそれゆえか、こちらには「ちゃんとした」エスニック料理店がないんである。定期的にタイ、ベトナム、インドの料理を食べないと落ちつかない自分のような人間にとって、これだけは少々つらい。

いや、インドもタイも数軒ずつあることはあるのだが、東京の行きつけで食べるのとはやっぱり違うんだなあ。昨日もいろんな知り合い5人誘って久々にタイレストランに行ったのであるが、料理の味はどうしても少々残念であった。そういう意味では、東京人はまったくスポイルされている。(写真はちょっとだけ残念なインドの例)

しかし、いつまでも嘆いてるだけでは仕方ない。本格的なタイやインドを食べられる店がないなら、そういう料理を自分で作ればいいのだ!…と頭では当然わかっている。が、自分はやはり本質的に料理が好きではないのだと、つくづく思う。この、「女なのに料理が下手あるいは嫌い」というのは、イナカの価値観ではおそらく受け入れがたい態度なんだろうと思う。というか年配者(っていわゆる昔の人?)の価値観かな。そのうち自分が年寄りになるころには、包丁の下手なばあちゃん、裁縫できないばあちゃん、でも普通に許されるイナカ社会であってほしい。